Porsche Sprint Challenge Japan

2025 第4戦(OKAYAMA) 決勝レポート

第4戦 決勝レース:
時間: 12:58-13:17 / 天候: 曇り / 路面: ドライ / 気温: 34度 / 路面: 44度

第3戦の終了から、約4時間後のスタートとなったPorsche Sprint Challenge Japan(PSCJ)第4戦決勝。残念ながら#1 KEN YAMAMOTOと#77 MUSASHIの2台は修理が叶わずDNSとなったが、同じ第3戦でリタイアとなった#11 BOOと#94 佐野隆之の2台はメカニックの懸命な作業の末に復活し、合計10台がグリッドに並んだ。また上位2台の欠場に伴いグリッドの変更も発表され、ポールポジションには#83 芳賀誠、2番手にはGT3 ― IIクラスの#15 橋村剛が就き、以降のグリッドも準じ繰り上がることとなった。

当初は雨模様と予報されていた天気だが、一転して雲の隙間から太陽が顔を覗かせるたびにグングンと気温と湿度が上がり、ドライバーはもちろん、マシン、タイヤにとっても厳しいコンディションとなった。午後12時58分、綺麗な隊列を組んで最終コーナーを立ち上がった10台は、シグナルがグリーンに変わると一斉に加速。大きな順位変動もなく1コーナーをクリアしていていく。

ここで積極策に出たのは2番手スタートの#15 橋村剛で、トップの#83 芳賀誠に食らいついて何度かインを伺うそぶりをみせる。しかしながらオープニングラップを慎重に走り切った#83 芳賀誠は2周目からペースアップ。3周目には1人だけ1分36秒台に入り、後続との差をじりじりと広げていった。一方で白熱を帯びてきたのは、#25 久岡卓司、#22 小山雅也、#94 佐野隆之による3位争いで、3台が1~2秒の間に収まり、お互いの隙を伺いながら周回を重ねる。またGT4クラス・トップの#51 横井克一郎はニュータイヤ投入の効果もあり、2周目に予選のベストを1 秒以上縮める1分43秒747を記録。前を走るGT3勢を追走する。

その後はあまり路面のグリップが良くない状態ながら、コンスタントに36秒台を出し続ける#83 芳賀誠を先頭に3~3.5秒のギャップで#15 橋村剛、#25 久岡卓司が続く安定した展開に。ただし#22 小山雅也、#94 佐野隆之の3位争いだけは0.3~0.7秒差の接戦となったのだが、#22 小山雅也のブロックラインが見事で、#94 佐野隆之も攻めあぐねる状態が続いた。レース後半、再び息を吹き返した#15 橋村剛が#83 芳賀誠とのギャップを少しずつ詰め始めるが、10周目に#83 芳賀誠が1分35秒868というファステストラップをダメ押しで叩き出して第3戦に続く連勝を飾り、#1 KEN YAMAMOTOと並ぶランキングトップに立った。

第3戦と同様、総合2位に入ったのは、なんと予選から週末を通して1セットのタイヤで走り切った#15 橋村剛。昨年の王者に相応しいGT3― IIクラス2連勝である。

そしてGT3― I クラス2 位には#25 久岡卓司、続く3 位には#94 佐野隆之の猛追を抑え切った#22 小山雅也が入賞。またGT3 ― IIクラス2位は#60 seiMei、GT4クラスは#51 横井克一郎、#33 三原研一の順でチェッカーを受け、各クラスとも表彰台の顔ぶれは第3戦と同じものとなった。

第4戦 ドライバーコメント

GT3―I クラス1位 #83 芳賀誠
暑かったです。クールスーツ使っていないのはたぶん僕だけじゃないですか?このレースは自分のラインで頑張って走ろうと思ったけど、専有走行時のようにはグリップしなくて思うように走れなかったですね。35秒台を出せたのは良かったかな。とにかく#1 KEN YAMAMOTO選手も#77 MUSASHI選手もメチャクチャ上手いので頑張って練習します。
GT3―I クラス2位 #25 久岡卓司
なんとかポジションを守って帰ってくることができました。最後はちょっと離されましたが経験の差もあると思うのでしっかり練習したいと思います。課題はタイヤを使い切ることですね。2日間を1セットで乗り切った#15 橋村選手のようにしっかりタイヤを使えるようになりたいです。
GT3―I クラス3位 #22 小山雅也
今回はずっと後ろから突かれての防戦一方で前を追う余裕がなくなってしまいました。「来るか来るか」とずっと感じつつなんとか逃げ切った感じです。あと気温が上がって暑かったのもキツかったですね。でも結果良ければすべて良し。週末を通してレースを楽しめました。次戦の鈴鹿も頑張ります。
GT3―I クラス4位 #94 佐野隆之
この週末、専有走行を含む4本走った中で最後に自己ベストが出せて、最後まで完走できたことは結果的に良かったです。バックストレートで#22 小山選手に追いつきましたが、その先はまだ修行不足です。支えてくれたコーチ、監督、クラッシュから走れるように直してくれたチームに感謝です。
GT3― II クラス1位 #15 橋村剛
頑張って追いかけましたが#83 芳賀選手には追いつかなかったですね。後半ちょっと追い付いたのは、きっと#83 芳賀選手が遊んでくれたのだと思います。でも予選から1セットだけで最後も36秒台で走れたのはよかった。できることは全部やった感じですね!
GT4 クラス2位 #33 三原研一
まだローリングスタートのタイミングが分からず、ちょっとスタートを失敗しました。その後は#51 横井選手がGT3を抜くのではと思うほど速くて追いつけず、無事に完走することを心がけました。初めてのPSCJは楽しかったです。レースは楽しくスキルも上がりやすい。もっと練習してまた出場したいと思います。