その間、トップグループの3 台は徐々に差が開いていた。ほぼ43秒フラットで周回を重ねるリーダーの#90 呉良亮に対し、2 位の#1KEN YAMAMOTO は4 周目の1 分43 秒698 を最後にペースが上がらず、レース後半は徐々にラップタイムを44 秒台前半へと上げてきた3 位走行の#84 Masa TAGA に差を詰められる展開となった。トップ3 台はこのままのオーダーで10 ラップを終えチェッカーフラッグ。1 位と2 位の差は最終的に14.201 秒、2 位と3 位の差は0.271 秒という僅差だった。
一方のセカンドグループの争いは、6 ラップ目の最終コーナーで4 位を走る#76 高木が、痛恨の単独スピン。#31OOKA、#77MUSASHI、さらに5 秒強ほど離れた#78 七ツ矢、GT3-II クラス首位の#26 橋村まで4 台が、ひとつづつ順位を上げた。#76 高木が終盤に#26橋村を抜いて総合7 位を取り戻し、そのままフィニッシュとなった。
またGT4 クラスはレース序盤より育成ドライバーの#71 平安山良馬が、コンスタントに49 秒台前半から48 秒台後半のラップタイムを重ね、2 位以下の追随を許さず15 秒近い差をつけてチェッカー。GT4クラスの最後列からスタートした#86 牧野善知は、オープニングラップのダンロップコーナーで#51 山口達雄の前に出て、一時は2.5 秒のビハインドを浴びせた。しかし中盤から48 秒台を刻んで徐々にペースを掴んできた#51 山口に詰め寄られ、レース後半はコンマ数秒でコーナーからメインストレートまでテール・トゥ・ノーズのバトルを演じたが、何とか逃げ切ってチェッカー。ポルシェでの初レースながら、堂々とクリーンなバトルを繰り広げた二人に惜しみない拍手が贈られた。