1889年、エンジニアだった兄のアンドレと画家を目指していた弟のエドワールが叔父の経営していた農機具やゴム製品の会社を引き継ぎ、社名を「ミシュラン」と改めたのが創業の始まりです。その年フランスの田舎町クレルモン=フェランで自転車がパンクして困っていたサイクリストを見過ごせず、一晩かけてタイヤを修理。修理し終わった時、当時まだ珍しかったその空気入りタイヤに乗ったエドワールはその乗り心地に感動しました。より多くの人に広めたいという思いで試作に試作を重ね、2年後にたった15分で取り付け可能な空気入りタイヤの開発に成功しました。
その技術の高さは1891年に開催された往復1200㎞の自転車レース「パリ‐ブレスト‐パリ」で証明されることとなります。数々の下馬評を覆し2位に9時間の差をつけ優勝したのです。ミシュランにとってレースは研究開発過程の延長であり、過酷で予見できない条件のもとで製品を試験できる恰好の場となります。
その後、1890年代初めにまだ発明されたばかりの自動車に耐えられる空気入りタイヤの実用化に取り組んで成功をおさめ、1949年には今ではほとんどのタイヤに用いられているラジアルタイヤを世界に先駆けて市販化しています。
100年以上にわたりミシュランは革新的な製品やサービスを生み出し続けており、現在も世界のタイヤメーカーのリーディングカンパニーとしてその存在を確かなものとしています。
1889年の創業以来、ミシュランは、世界初のラジアルタイヤやスタッドレスタイヤ、コンパウンドにシリカを配合したグリーンタイヤ(省燃費タイヤ)、空気を必要としないエアレスタイヤ、トラック用のシングルタイヤなど、さまざまな革新的な製品やサービスを生み出してきました。これはミシュランの企業理念である「モビリティーの継続的な発展に貢献する」という考えを具現化したものであり、現在のミシュランを支えています。その姿勢は今後も変わりません。
2019年6月に発表された乗用車用エアレスタイヤ「ミシュラン アプティス・プロトタイプ」は、今まさに起きているモビリティーの大変革に対しミシュランが提案するソリューションのひとつです。エアレスによりパンクの危険性をなくしヒトとモノの安全性を向上させることが可能になります。そしてパンク修理やメンテナンスによるダウンタイムを低減することでより経済的になるだけでなく、パンクなどで途中廃棄されるタイヤを抑制することで原材料使用量を減らし、より高い環境性能が期待されます。ミシュランはイノベーションとともに今後も進化し続けます。
車の故障や燃料補給、そしてタイヤのパンクなど、ミシュラン創業当時車はほとんど普及しておらず、ドライブにはトラブルがつきものでした。そこでミシュラン兄弟はより遠くまで快適に楽しくドライブができるように、タイヤの正しい使い方や修理方法、各都市の駐車場やガソリンスタンド、車の整備場、ドライバーが長旅から体を休めるための宿泊施設やレストランなど、ドライブに欠かせないさまざまな情報をまとめた赤い表紙の小さな冊子を作りました。
1900年8月、タイヤメーカーのミシュランがドライバーに配ったのがミシュランガイドのはじまりだったのです。 この小さな赤い冊子が今では世界各国の飲食店・レストランや宿泊施設を紹介する“ミシュランガイド”に進化しました。
日本で発行されている全ミシュランガイドのセレクションの検索・閲覧や、一部店舗のネット予約、ぐるなびが提供するお店のこだわり情報、クラブミシュラン限定メニューなどが利用できるサービスです。
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